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イベント報告
第9回技術セミナー「2時間でわかる無線LANセキュリティ」を開催

技術・調査委員会 吉原崇之

7月20日、「第9回 技術セミナー」が「2時間でわかる無線LANセキュリティ ~より安心・安全な無線LAN利用に向けて~」のテーマで、東陽テクニカ様本社ビルで開催されました。

ますます重要度を増してきたセキュリティを分かりやすく解説するということもあり、90名の参加を得て、熱気に包まれたものとなりました。

 

司会は無線LANビジネス推進連絡会の技術・調査委員会 松村直哉副委員長が行い、その開会を受け、挨拶に立った同技術・調査委員会 小松直人委員長は、セミナー会場や無線LAN環境をご準備頂いた東陽テクニカ様、フルノシステムズ様への謝意に続き、「KRACK騒動」を受けてのWPA3の登場などセキュリティ面で進化する無線LANのビジネス推進の一助になればと、本セミナーの意義を述べました。

セキュリティのトレンドと

次いで、アマゾンジャパン合同会社フィールド技術部長の的場晃久氏が「徹底解説:無線LANセキュリティのポイント」と題し講演を行いました。

 

無線LANセキュリティの歴史を述べたうえで、まだ現役の「WPA2」について、周辺技術の進歩により利用に際し考慮しなければならなくなった点に触れ、パスワードについても従来の概念を覆すような新常識について紹介した。

一方、適切なセキュリティ対処をしているユーザーがあまりに少ない現実に触れ、提供側の技術の進展だけでは不十分である難しさについても言及しました。

KRACKの詳細な解説の後、お客様サポートとお客様側の情報に触れる解析手法(キャプチャ)の、一見相反する行為の両立を模索した、大変興味深い取り組みの一例について紹介され、講演を締めくりました。

WPA3の意義と今後の展開

続いて、無線LANビジネス推進連絡会の北條博史会長が登壇し、「無線LAN 今後のセキュリティの取り組み」と題し講演を行いました。

 

まず、トレーサビリティを含む広義のセキュリティの現状を紹介した後、Wi-Fiにおける3要素(高速化、品質、セキュリティ)について、2018年に期待できる新たな進展について語りました。
具体的には、高速化では11axや11ad。品質では、Wi-Fi Vantageと3倍の効率改善や10倍の速度向上を見せたそのトライアルについて。

メインのWPA3については、総当たり攻撃対策やオープンでありながらセキュアという二律背反を実現する技術などについて詳しくかつ分かりやすく語りました。
最後に早期の製品リリースを期待していることを述べ講演を終えました。

有線も含めたセキュリティの考え

最後にシスコシステムズ合同会社 シニアプロダクトマネージャーである前原朋実氏が登壇し、「無線LAN導入に向けたセキュリティ」と題し講演を行いました。

 

「そもそも有線なら安全なのか?」の提起から始まり、おそらく多くの企業が実施している「やった積りセキュリティ」が、従来技術への誤った(あるいは古い)認識であり、結果として世界的に見てもセキュリティ後進国となってしまっている日本の状況について語りました。

では具体的にどうすればいいかについて、ターゲットとなる基準を紹介した上で、それに向けて「認証」などの4つの技術的要素と2つの運用配慮が重要なポイントだと指摘し、具体的な情報を盛り込みながら分かりやすく語り、講演を締めくくりました。

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