目次ページへ

毎月の記事やお知らせをぜひお見逃しなく!
メールマガジン配信登録は☆こちらから☆

製品紹介
Cisco Wi-Fi 7 アクセスポイント
「AIネイティブ Wi-Fi 7」でポートフォリオはここまで来た

シスコシステムズ合同会社
ネットワーキング事業 上岡 昌人

2024〜2025年にかけてCiscoのWi-Fi 7 アクセスポイントが一気に拡充され、2025年11月にはCW9171 /CW9174 という新しいWi-Fi 7対応 APも発表されました。
これでエントリーから超高密度、スタジアム用途まで、以下のラインナップが出揃った形になります。

・ CW9171:コンパクト & コスパ重視のエントリー Wi-Fi 7
・ 9172 シリーズ(CW9172I/H):低〜中密度向けのスタンダード AP
・ 9174 シリーズ(CW9174I/E):中〜高密度フロア向けのパフォーマンスモデル
・ 9176 シリーズ(CW9176I/D1):高密度キャンパス向けの主力ハイエンド
・ 9178 シリーズ(CW9178I):超高密度・ミッションクリティカル向けAP
・ CW9179F:スタジアム・空港など大規模公共空間専用 AP

 

 

Wi-Fi 7 & Cisco AP を選ぶメリット

1.高スループット & 低遅延、CiscoのWi-Fi 7 APは共通して以下をサポートしています。
・4K-QAM(4096-QAM) によるスループット向上
・最大 320 MHz チャネル(6 GHz 帯)
・MLO(Multi-Link Operation) による複数バンド同時利用
・OFDMA / TWT / BSS coloring などの混雑緩和機能
これにより、Web会議・VDI、AR/VR、高解像度映像伝送、多数端末の IoT センサー接続等、負荷の高いトラフィックでもレイテンシとスループットを両立できます。

2. 「グローバルユース AP」と統一ライセンス
9172/9174/9176/9178 などのシリーズは、グローバルユースのAP として設計されています。
・オンプレ(Catalyst 9800 + Catalyst Center)
・クラウド(Meraki ダッシュボード)
・オンプレ/クラウドのハイブリッド
いずれの運用形態に対して同じハードウェアで対応可能となります。加えて、すべての Wi-Fi 7 APは Cisco Networking Subscription(Wireless Essentials/Advantage)で統一ライセンス化されており、ライセンス運用をシンプルにできます。

 

 

3. Ciscoは「AIネイティブ Wi-Fi 7」
CiscoのWi-Fi 7は単に「速い無線」ではなく、“AIネイティブな無線” として設計されているのがポイントです。Cisco は Wi-Fi 7 AP(CW9171/72/74/76/78/79F)をAI-native wirelessにて設置環境を自動で把握し、常に最適化し続ける無線として位置付けています。
AP/コントローラ/Cisco Spacesから大量のテレメトリ(電波状況、端末情報、トラフィック)を収集して、クラウド側の AI が学習することにより、以下を実現しています。
・電波設定の自動チューニング
・トラブル発生時の原因推定
・スマートスペース向けの分析(人流、位置情報など)

製品の特長

① AI-RRM:AIが勝手に電波設計をやり直してくれる。
従来からCiscoにはRRM(Radio Resource Management)がありましたが、Wi-Fi 7世代ではAI-Enhanced RRM(AI-RRM)として進化しています。
AI-RRMは、各APの利用率、ノイズ、干渉状況、時間帯ごとのトラフィックパターン、クライアントの接続品質(RSSI/SNR/再接続回数/アプリ品質)の情報を取得して数週間単位で学習を行います。
それを元に、AIが自動で
・チャネル(周波数)の選択、再配置
・送信電力の調整
・チャネル幅(20/40/80/160/320MHz)の最適化
「人間が設計したつもりの電波設計」よりも現場実態に合った形にチューニングしてくれます。
これらの自動化機能によって、運用担当から見ると「RF 設計の面倒なことを AI に丸投げできる」が一番大きなポイントです。
・フロア増設やレイアウト変更をしても、AIが数週間かけて最適化をしてくれる
・電波干渉やスループット問題が起きにくくなり、手動での“チャネルいじり”が大幅に軽減させる
・Wi-Fi 7で増えたパラメータ(MLO、320MHz等)をAIが使い分けてくれる
・ユーザーが利用しているBusy Hour時はCHや出力変更しない

 

 

② AIトラブルシューティング(AI Packet Analyzer/AI Canvas)
Wi-Fi 7+Ciscoでは、トラブルシューティングにも AI を実装しています。
代表例がAI Packet Analyzerや最近話題のCisco AI Canvasです。

AI Packet Analyzer
コントローラやクラウド側でパケットキャプチャを取得、AI がそれを解析して根本原因(RCA)ベースで整理してくれます。
・どのレイヤで問題が起きているのか(RF、認証、DHCP/DNS、アプリ)
・どのクライアント、AP、時間帯で再現しているか

Cisco AIアシスタント/AI Canvas(会話型トラブルシューティング)
AIアシスタント/AI Canvasは、ネットワークのトラブルシュートを自然言語で対話しながら進められる仕組みです。
・「昨日の午後、新宿オフィスで WEB会議 が重かった原因を教えて」
・「◯ ◯会議室の無線品質をここ 1 週間分まとめて」
といった聞き方で、AI がログやテレメトリをたどって説明+次のアクション候補を返してくれるイメージになります。

 

 

③ Cisco Spaces 連携:AIでスマートスペース化
Wi-Fi 7 APは、Cisco Spacesと統合されていて、AP自体が「位置情報センサー+IoTハブ」として動く設計になっています。Cisco Spaces 側では AIを使って以下の機能を提供します。
・フロアの3Dマッピング(実際の部屋、座席レイアウトに紐付け)
・人の滞留状況、会議室の混雑、通路の人流などのパターン分析
・医療機器や備品などのアセットトラッキング
・IoTセンサーと連携した温度、照度、環境データの分析
具体的なユースケース例
・病院:医療機器(点滴ポンプ、車椅子など)の所在をリアルタイムで把握
・オフィス:混み具合を見て自動的に空いている会議室へ案内
・小売:来店者がどこをよく歩いているかをヒートマップ化して売り場レイアウトを最適化
Wi-Fi 7の高精度ロケーション機能とAI 分析が組み合わさって、“無線インフラ=スマートビルのセンサー基盤”になっているイメージです。

 

 

各シリーズの特長

CW9171:小規模・低密度向けのエントリーWi-Fi 7
– 2×2、2.5G UPLINK、コンパクト、低〜中密度
– 最大PHYは約6Gbps(2×2 320MHz + 2×2 20MHz)
– 30Wクラスの低消費電力設計で、PoE+でもフル機能が動作するように設計
– クラウド、オンプレ、ハイブリッド管理に対応し既存ネットワークにスムーズに統合可能
こんな環境におすすめ
・ 小規模オフィス、教室、クリニック、路面店、小売店舗
・ 小〜中規模の拠点(支店・サテライトオフィス・物流拠点など)
・「Wi-Fi 7にはしたいが4×4までは要らない」「コストと消費電力を抑えたい」ケース

9172シリーズ:低〜中密度向けのスタンダードAP
– トライラジオ、壁面モデルあり、2.5G UPLINK
– 最大PHYは9Gbps(2×2 320MHz + 2×2 160MHz + 2×2 20MHz)
– CW9172Hは壁プレート型で客室や病室などにフィットするデザイン
こんな環境におすすめ
・支店オフィス、クリニック、小〜中規模キャンパス
・ホテル客室や学生寮など部屋単位での安定したWi-Fiが欲しい場所
・将来的な6GHz活用も見据えているが10G UPLINKまでは不要なフロア

9174シリーズ:中〜高密度フロア向けパフォーマンス AP
– 4×4 トライバンド・5G mGig・内部/外部アンテナ
– 6GHzで320MHz、5GHzで160MHzチャネルに対応し最大~17.5GbpsのPHYレート
– Cisco Catalyst Center、Meraki ダッシュボード双方で管理できるグローバルユースAP
こんな環境におすすめ
・大規模オフィスフロア、コールセンター、Web会議、病院、ホテルの共用部
・製造現場、倉庫など端末密度がそこそこ高いフロア
・既存配線がCat5e中心で5G mGigまでで現実的に収まりそうな環境

9176シリーズ:高密度キャンパス向けの主力ハイエンド
– 4×4 x3ラジオ、10G UPLINK、UWB/GNSS
– 2.4/5/6GHzそれぞれ4×4:4ラジオを持ち、最大PHYは約18〜23Gbpsクラス
– 802.11beの320MHz/4K-QAM/MLOにフル対応
– GNSS/UWB/IoTラジオ内蔵で位置情報、屋内測位、アセットトラッキング対応
こんな環境におすすめ
・本社のメインフロア、Web会議、フリーアドレス大規模オフィス
・大学キャンパスの大教室、病院の主要フロア
・Cisco Spacesなどを使ってRTLS/人流可視化/アセット管理も本格的にやりたい場合

9178 シリーズ:超高密度・ミッションクリティカル向け
– クアッドラジオで最大24Gbps、2 x 10G mGig
– 4×4ラジオ x 複数構成で最大24GbpsクラスのPHYを実現
– 2.4/5/ 6GHzのトライバンド+ UWB/GNSS/IoTラジオ構成
– 2 x 10G mGig UPLINKによりLAGやPoE冗長構成も可能
こんな環境におすすめ
・コンタクトセンター、トレーディングフロア、役員フロア、Web会議など「落とせない」フロア
・スマートファクトリ、医療・研究機関、4K/8K映像伝送が多い現場
・既に10Gスイッチが整備されているキャンパスの中心部

CW9179F:スタジアム・空港向けの公共空間専用 AP
-屋内/屋外兼用、ビームパターン可変、大規模会場向け
-業界初の大規模公共空間向けWi-Fi 7認定APとして設計、スタジアム、アリーナ、空港、フェス会場などをターゲット
-屋内/屋外兼用筐体で防塵防滴や温度条件なども考慮済み
-ソフトウェアでビームパターンを切り替え、スタンド、フィールド、コンコースなどに最適化された無線カバレッジを提供

まとめ

Wi-Fi 7を”単なる無線の置き換え”で終わらせないために、CiscoのWi-Fi 7 APは単に「速くなった新しい無線」ではなく、新たな設計思想で無線ネットワークの安定性や可用性、さらには将来に向けた活用範囲の拡大を見据えた製品ラインナップを拡充しました。
管理面でのポイント
・AIネイティブな最適化と運用
・オンプレとクラウドをまたぐ柔軟な管理
・ロケーションサービスやIoTを含めた“スマートスペース”の基盤
運用面でのポイント
・どのフロア、拠点でどれくらいの密度やトラフィックがあるのか
・将来クラウド管理に寄せていくのかオンプレと併存させるのか
・ロケーションやIoTをどこまで活用したいのか
このような観点から今回ご紹介をした各シリーズの特長や特性を踏まえて、機器選定していくのがおすすめとなります。

製品紹介 URL
https://www.cisco.com/site/us/en/products/networking/wireless/access-points/catalyst-9100-series/index.html


目次ページへ

■Wi-Biz通信(メールマガジン)の登録はこちら