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技術情報
大阪・関西万博で普及加速するOpenRoaming
株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス
佐藤 圭
大阪・関西万博が始まって3ヶ月経ちましたが、OpenRoamingの利用が大きく広がっています。開幕後のその普及動向などについて、紹介させていただきます。以前も、OpenRoamingについて、メルマガでお伝えしていますが、今回は、その続報となります。
※メルマガ掲載記事 https://www.wlan-business.org/archives/45298
万博におけるOpenRoaming
万博の開幕から3か月経ちましたが、皆さん、会場に来場されましたでしょうか。博覧会協会の発表によると7月に入って一般来場者は累計で900万人を超えたそうで、大変な盛況となっているようです。
今回の万博では、バーチャルコンテンツも充実しており、アプリを使えば、時間や場所にとらわれずに世界の文化や最先端技術に触れることもできます。実際に手軽に楽しめますので、まだ試してみたことがない方は、体験してみてはいかがでしょうか。
一方、現地の会場に訪れた方に聞くと、有名な大屋根リングをはじめ、実際の建築のスケール感などに圧倒されるそうで、一度は訪れてみるとよいと言われることも多いです。私自身はまだ現地に行けていませんが、夏休み期間中にぜひ子どもを連れて訪れてみたいと考えています。
万博会場での滞在を快適なものにするには、高速かつ安定した通信が重要で、誰もがストレスなくデジタルコンテンツにアクセスできるよう、通信環境が整備されています。そのなかで、会場内のWi-FiではOpenRoaming対応のアクセスポイントが導入されており、接続に必要なプロファイルは、「Osaka Free Wi-Fi」で入手できると案内されています。オンライン環境であればいつでもダウンロードできます。
OsakaFreeWi-Fiのサイト
( https://ofw-oer.com/openroaming-general/ )
この万博を契機としたOpenRoamingの認知の向上により、「Osaka Free Wi-Fi」のプロファイルのダウンロード数は急速に増え、6月に累計60万を超えました。また、それに伴い、「Osaka Free Wi-Fi」の利用も増加し、6月の実績では月間50万人超の利用者に約449万回利用されています。
今後のOpenRoaming対応エリアの拡大に伴って、利用者や利用回数がさらに増加するものと思われます。
周辺自治体への波及効果
ここで、大阪とともにOpenRoamingが導入されている京都市の「KYOTO Wi-Fi」、神戸市の「KOBE Free Wi-Fi」の利用状況を見ますと利用者数、利用回数とともに、数字が大きく伸びています。(万博開催前後で、2~4倍程度)
KOBE Free Wi-Fi
KYOTO Wi-Fi
このことは、万博の集客効果が関西全体におよんでいることを示す、ひとつの材料になるかもしれません。また、施設ごとの詳細を分析することなどで、人の流れの傾向や地域間の繋がりなどが見えてくる可能性があります。
OpenRoamingの活用
このように、施設や地域を跨った広域での利用が増えてくると人流解析などへの活用といった可能性が広がってきます。
また、OpenRoamingの特性である自動接続の機能を応用し、Wi-Fiを来訪者を検知するセンサーとして活用する動きも出てきています。
こうした利活用の領域について、また、近いうちに、ご紹介したいと思います。
最後に、万博と大阪の状況に話を戻しますと、「Osaka Free Wi-Fi」を運営する大阪観光局では、万博の開幕に合わせて「OSAKA eSIM」という地域ブランドのeSIMサービスの提供を開始し、OpenRoamingと併せて訪日客等の旅行者に案内しています。
Osaka eSIMのサイト
( https://povo.jp/osaka-esim/ )
今回は、当社が保有する情報の一部を簡単にご紹介させていただきました。今後も、新たな取り組み事例が出ましたら、ご紹介させていただきたいと思います。
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