毎月の記事やお知らせをぜひお見逃しなく!
メールマガジン配信登録は☆こちらから☆
活動報告
「第6期定時社員総会」を東京で開催、決算・事業計画を承認
一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会
事務局
6月4日、無線LANビジネス推進連絡会の第6期定時社員総会を開催しました。本年も定時総会は、都内会議室での集合形式の開催となりました。
総会開会の様子
開催概要は以下の通りです。
開催日時 令和7年6月4日(水)15:00~19:00
開催場所 特別講演・総会議事 TKP秋葉原カンファレンスセンター ホール3B
懇親会 TKP秋葉原カンファレンスセンター カンファレンスルーム3A
開会挨拶
冒頭、北條会長が次のように開催挨拶を行いました。
北條会長の挨拶
本日はご多忙のところ、Wi-Bizの第6期定時社員総会にお集まりいただきありがとうございました。設立から13年目、法人になってからはまもなく6年になります。
Wi-Fiの歴史をふりかえると、Intel Centrinoが第1の夜明け、スマートフォン(iPhone)の登場が第2の夜明けに位置付けられ、端末へのWi-Fi標準搭載により、大きく発展してきました。さらにモバイルオフロードよりアクセスポイントが爆発的に増加し、また災害時のWi-Fiスポットの活用が注目されて、Wi-Bizの設立や「00000JAPAN」の取り組みにつながりました。
現在のWi-Fiを取り巻く状況を考えると、5Gの登場でWi-Fiオフロード需要は一段落した一方で、GIGAスクール、コロナ禍での病院への導入といった新たな需要も生まれてきています。このような中で、Wi-Fi機器の出荷台数は順調に増加しており、家庭やプライベートエリアでの利用が「普通」となり、今後は、移動中以外はWi-Fiを利用するという形で、トラフィック量としては「主客逆転」が進むのではと予測しております。
また、生成AIやクラウドサービスの普及により、安定した通信は社会・経済活動に不可欠な要素になっているので、Wi-Fiの重要性がさらに拡大すると思われます。
このような中で、Wi-Fiにおいては「Wi-Fi 7」の普及が最重要課題となりますが、そのためにはAFCの日本での早期実現が最大の課題と考えられます。
Wi-Bizは、このAFC導入に向けた技術的・制度的検討を積極的に行うとともに、ローカル5GやWi-Fi HaLowなど、様々な無線技術を適材適所で組み合わせたソリューションを構築していくことが重要な課題となります。このために、今後も委員会の活動とともに、セミナーや講演会を通じて最新技術の情報提供を行い、Wi-Fi業界全体の発展に貢献していきたいと考えております。
司会の吉田委員長
総会の司会は、企画・運用委員会の吉田委員長がつとめました。
ご来賓の挨拶
総会に、次の3名のご来賓にお越しいただき、ご挨拶をいただきました。
* 総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課 課長 鎌田 俊介 様
* 総務省 総合通信基盤局 電波部 基幹通信室 室長 小倉 佳彦 様
* 総務省 サイバーセキュリティ統括官室 企画官 西村 卓 様
ご挨拶をいただいた3名の方の他に、総務省基幹通信室から主査の鎌田光洋様、宮元博生様がお越しいただいております。
なお、国土交通省 観光庁の濵本 参事官は急なご用務により欠席となりました。
データ通信課 鎌田課長ご挨拶
Wi-Bizが13年目を迎えるということは、やはり、我が国のインターネット利用が増大している中でも、無線LANの重要性がますます高まっているという証左ではないかと思っているところです。
最近のインターネットの状況をご説明させていただくと、生成AIをはじめとしたデジタル技術の発展が進んでおり、社会実装が本当に目覚ましいスピードで進んでいるというのは言うまでもないというところです。インターネットでの情報通信の役割は非常に大きくなっています。
総務省 鎌田課長ご挨拶
具体的な動きを3点ほどご紹介させていただこうかと思いますが、一つ目は将来的な電力需要の一層の増加に対応するため、「ワットビット連携」を進めていこうという動きがあります。総務省としても「ワットビット連携官民懇談会」を開催して、そのインフラ整備などの議論を進めています。
二つ目は、ネットワークの中立性という関係です。利用者が携帯電話などの通信速度を正しく把握できないという課題に対し、事業者の自主的な取り組みとして実際の通信速度(実効速度)を測定・公表する動きを支援しています。今後は固定ブロードバンドにもこの取り組みを拡大する予定です。
三つ目は、IPアドレスやドメイン名を管理する国際組織「ICANN」のように、政府だけでなく、企業、技術者、市民など多様な関係者(マルチステークホルダー)が議論に参加し、ルールを決めていくのがインターネットの基本的なあり方です。
インターネットの発展については、三つの例においてやはり国が主導するのではなく、民間企業などの自主的・主体的な取り組みが何よりも重要であり、国の役割はそれを支援することにあります。無線LANという重要なインフラを担う本連絡会の取り組みが、インターネットの世界をさらに発展させるものと確信しており、今後のますますの発展を祈念します。
基幹通信室 小倉室長ご挨拶
無線LANビジネス推進連絡会様におかれましては、情報通信審議会の作業班やAFCのアドホックグループにご参画をいただくなど、日頃よりご協力をいただいており大変感謝を申し上げたいと思っております。
せっかくの機会なので、日頃の基幹通信室の業務内容をいくつかご紹介させていただきます。無線LANは当室の主要業務ですが、まず一つ目はドローンについてです。
総務省 小倉室長ご挨拶
ドローンは2.4GHz帯で使えますが、現状ではとてもひっ迫しており、5GHz帯を使えるように昨年議論を行い、またにタイムリーですが、4月に制度化に至るというような形になりました。
これにより、基地局などの大規模設備なしで、リモコンとドローンだけで数百mの範囲で、高精細な映像伝送が可能になりました。インフラ点検、農業、空撮などでの活用に大きな期待を寄せていて、今後は対応機器の国内普及が重要となります。
二つ目は6GHz帯の屋外利用を可能とするAFCです。現在、無線LANのさらなる高度化を目指し、6GHz帯を屋外高出力(SPモード: 1W)で利用可能にするための検討を技術的要件とともに運用面の考え方についても整理検討しています。運用面についてはアドホックグループで検討しており、特別講演の高田先生に主査をやっていただいています。
アドホックでは連絡会様からも運用に関する検討やユースケースの提案をいろいろしていただいています。
今年は、実機を用いた検証をする一方で、運用面の考え方もさらに整理検討を進めていく必要があると思っております。技術的条件については、今年度中になんとかまとめて、来年度以降で、しっかり実運用に向けて動き出せるように、我々としても、しっかり精力的に進めていきたいなと思っております。
総務省として、これらの取り組みを通じて無線LANの高度化を進め、ビジネスのさらなる発展に資するように取り組んで参りたいと思いますので、引き続きのご協力を賜れますと幸いでございます。
サイバーセキュリティ統括官室 西村企画官ご挨拶
社会のデジタル化が進む中、無線LANはテレワークやスマートシティなど多様な分野で中核的な基盤となっており、その重要性はますます高まっています。それに伴い、通信環境の安全性を確保することが極めて重要です。
総務省 西村企画官ご挨拶
政府はサイバーセキュリティに関する新法を成立させ、今後は官民一体となって対策を強化していく方針です。総務省としても、これまで行ってきたIoT機器の脆弱性調査や、最新技術を反映させたセキュリティガイドラインの策定・公表といった取り組みを、政府全体の枠組みと調和させながら推進していきます。
巧妙化・高度化するサイバー攻撃に対し、利用者自身がパッチの適用や設定の確認といった基本的な対策を徹底することが、セキュリティ強度を格段に向上させます。
今後もゼロトラストの考え方などを踏まえて、政策としてセキュリティ強化を進めていきたいと考えておりますので、引き続き官民連携という観点で、ご協力をいただけると幸いです。
特別講演「体験談:周波数共用の25年」
続いて、特別講演「体験談:周波数共用の25年」と題して、東京科学大学 高田潤一先生から講演をいただきました。
高田先生の特別講演
高田先生の特別講演の内容については、本号に講演再録が掲載されていますので、そちらをご覧ください。
社員総会の議事
16時45分から、社員総会の議事が執り行われました。定足数は、議決権総数40のところ、議決権行使委任状を含め全社員40名の参加となり総会成立を確認しました。議長は、定款に基づき北條会長が選任されました。
総会議事の様子
議事録署名人として、株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレスと株式会社ビーマップが選任された後、議事に入り、次のように決議事項2件、報告事項2件について、事務局長を兼務している北條会長より説明がありました。
【決議事項】
第1号議案 第6期(2024年4月1日から2025年3月31日まで)計算書類承認の件
第2号議案 役員(理事及び監事)選任の承認の件
【報告事項】
第6期(2024年4月1日から2025年3月31日まで)事業報告の内容報告の件
第7期(2025年4月1日から2026年3月31日まで)事業計画の内容報告の件
決議事項について、すべて原案どおり満場一致で了承されました。総会の最後に、退任される理事2名と新任の理事2名のご挨拶がありました。その後、議長により閉会が宣言されました。(※ 第6期決算報告については、Wi-Bizホームページに電子公告(貸借対照表)を公開しています)。
選任された理事による理事会を開催
定時社員総会に続き第39回理事会が開催され、総会議事で選任された理事で理事会を開催しました。北條会長、高橋副会長の再任と、顧問及び運営委員の選任について、承認可決されました。
理事会の様子
懇親会が盛況に
総会が開催されたTKP秋葉原カンファレンスセンターのホール3Bから、隣のカンファレンスルーム3Aに移り、17時30分より高橋副会長が司会で、懇親会が開催されました。
懇親会から新たなご来賓にお越しいただきました。
* 総務省 情報流通行政局 地域通信振興課 課長 内藤 新一 様
総務省 内藤課長ご挨拶
懇親会は、特別講演いただいた高田先生のご挨拶で始まり、ご来賓の総務省内藤課長よりご挨拶をいただきました。
また、総務省基幹通信室か小倉室長、鎌倉主査、宮元様も総会に引き続きご出席いただきました。
懇親会の様子
総勢60名の方々にご参加をいただき、貴重な議論ができました。 中締めをビーマップの代表取締役社長の杉野 文則氏(Wi-Biz渉外・広報委員長)から行い、19時に閉会となりました。
■Wi-Biz通信(メールマガジン)の登録はこちら