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趣味と仕事
電波伝搬の「植生の影響」

IT検証産業協会 大濱 裕史

特にこれといった趣味をもたず、強いていえば、興味をもったことを思いつくままにインターネットで検索してフムフムと感心したりして。最近はもっぱらスマートホン片手に、せいぜい近所を愛犬と散歩して休日を過ごしております。

これから紅葉の季節となりますが、東京都心からかなり離れた自宅付近ではまだまだ木々の多くは青葉を残しています。でも、そろそろ見事な紅葉となります。

 

写真は昨年の秋の寺院の紅葉です

 

散歩の途中、ときどき思い立った時にスマホアプリの「無線LANアナライザ」を起動して無線LANの電波は飛んでいるかな…と、この辺は職業柄と申しますか、個人的な「趣味」「嗜好」の範疇というべきでしょうか…。これがはじめてしまうとなかなか面白いもので、いろいろと妄想が浮かんでまいります。

もっぱらの最近の個人的な興味としては電波伝搬の「植生の影響」。実のところ植生の影響のモデル化については多くの実験報告があるようですが、どれもこれも植物の種類だの、葉の水分量がどうだの、いろいろ条件を絞り込んで苦心のうえモデル化をしており、それぞれ力作ではありますが、これが決定版といえる単純化されたモデルはまだないようです。9月にITUのモデルが更新されました。以下にダウンロードできるURLをご紹介します。

参照:Recommendation ITU-R P.833-10(09/2021),Attenuation in vegetation
https://www.itu.int/rec/R-REC-P.833/en/

そんなこんなもあり、ときおり興味本位でスマートホン片手に散歩がてら「無線LANアナライザ」で、公園や雑木林を調べて回るようなことが密やかな楽しみだったりします。某所にある自然豊かな公園での測定結果をご紹介します。

「無線LANアナライザ」はアイ・オー・データ機器「Wi-Fiミレル」を利用させていただきました。

 

(左図)某公園(中)ポイント2の画面(右)ポイント3の画面
※上記右図で青色にハイライトされているデバイスは、デザリングで接続しているデバイスが表示されています。

 

ポイント1では2.4GHzでかなりの数のアクセスポイントが見えましたが、ポイント3で見てみると、その子たちたちは全くいなくなります。距離もさることながら森が影響していると思われます。しかしポイント2で見えていたアクセスポイントが、ポイント3でも頑張って存在をアピールしています。これはあの高台のマンションに設置されている子でしょうか(下の写真右参照)。かなり距離があるように見えますが…。植生の影響は植物の葉にあたる「散乱」「吸収」もありますが、「反射」もあるそうです。複雑な伝搬に興味は尽きません。

 

 

こうして調べながら歩いているとかなりの運動にもなります。「背高泡立草」をインターネットで調べると、その昔に花粉症の元凶と疑われ、刈り取った束を地方公共団体が買い上げていたという話があるようです。フムフムと感心しながらも、それは全くの濡れ衣で花粉症にはならないそうです。見事に咲き誇る背高泡立草がすすき野に入れ替わるころにもう一度、散歩がてら愛犬と歩いてみたいものです。

 


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