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活動報告
9月7日、14日「自治体向けオンラインセミナー」を開催

企画・運用委員会 関根禎嘉

昨年度に引き続き、総務省情報流通行政局地域通信振興課から当連絡会が委託を受けました「防災等に資する公衆無線LAN(Wi-Fi)環境の整備・利活用促進に向けた自治体向けオンラインセミナー」が、9月7日、14日の2日間にわたり開催されました。盛況の裡に無事開催されたことを、皆様に、ご報告申し上げます。
2021年2月、「今後の公衆無線LAN(Wi-Fi)の整備・利活用に向けた自治体向けセミナー」をオンライン形式で開催したところ、大変好評を博しましたので、今回もこの形式を踏襲しました。全国各地の自治体担当者の方々のご参加をいただくことができ、大変有意義なものになったと考えております。
以下、イベントの様子を報告させていただきます。

セミナー申込・参加概況について

1回目(9月7日)…事前申込者:211名、当日参加者171名(うち自治体104名)
2回目(9月14日)…事前申込者:190名、当日参加者153名(うち自治体80名)

 

《セミナー参加者概況》

 

各回ともに事務局の想定を上回るご参加をいただき、自治体をはじめとするみなさんの関心の高さがうかがえます。特に、今年度は総務省によるWi-Fi整備補助金の事業年度最終年ということもあり、多くの方々のご参加をいただけたものと考えます。
また自治体のほかにもWi-Fi事業者やケーブルテレビ事業者など、関係する企業・団体からもご参加があり、民間事業者にとっても公共施設へのWi-Fi整備について知見を得るよい機会と捉えていただけたことが推察されます。

好評の総務省、自治体の講演

セミナーは講演が行われるメインセッションと、各企業による展示の2本建ての構成で行いました。司会者と各講演はメインセッションで行われました。
・総務省講演
「防災等に資するWi-Fi環境整備の推進」と題し、総務省情報流通行政局地域通信振興課の金子将大氏に公衆無線LAN環境整備支援事業を中心にお話しいただきました。本事業は今年度が最終年度であるため、申請手続きについて特に詳しくご説明いただきました。1回目と2回目とも内容は同一です。
・特別講演
1回目は昨年度に引き続き国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏に「収まらないコロナパンデミックの世界と今後の流れ」と題し、コロナ禍を契機に大きく変化する世界情勢についてユーモアを交えて語っていただきました。
2回目はフリーアナウンサーの笠井信輔氏による「孤独な入院患者を公衆Wi-Fiの力で救済して下さい!」でした。悪性リンパ腫の入院経験から、「#病室WiFi協議会」の活動を行っている笠井様は、入院患者向けWi-Fiの必要性を情熱的にお話しされました。
・無線LAN基礎講座「運用編」
リバティの井上祥平氏に前回に引き続きリモートで登壇いただきました。各自治体が無線LANを有効に活用するため、統合管理を用いることのメリットをわかりやすくご説明されました。なお、こちらも1回目と2回目の内容は同一です。
・00000JAPAN災害用統一SSIDとは
1回目はWi-Biz00000JAPAN推進委員会委員長の加藤一寛氏が、2回目は同副委員長の佐藤圭氏が、00000JAPANの概要をご説明しました。
・公衆無線LAN導入の優良事例紹介
1回目は岐阜県富加町役場総務課企画係主査の森勝也氏に、2回目は長野県松本市DX推進本部の岩崎博氏にそれぞれリモート登壇の上、事例をご紹介いただきました。
いずれの講演も好評をいただき、自治体のみなさまのニーズと合致したプログラムをお届けすることができました。
コロナ禍に入ってから1年以上が経過し、オンラインセミナーはもはや日常のものとなりました。本セミナーでは参加者のみなさんがストレスなくご参加いただけるよう、前回同様に高いクオリティの映像・音声を配信できるよう留意しました。
会場となるビーマップの大会議室に配信機材や照明器具、グリーンバックを持ち込み、講演ではクロマキー合成を用いて講師と資料をひとつの画面に収め、リアルな講演さながらの雰囲気を再現するよう務めました。

 

 

また、オンライン形式を生かし、講師の方にリモート参加も可能なように準備しました。
セミナー開催にあたっては事前にリハーサルを行いましたが、遠隔地にお住まいの講師の方も本番同様のリハーサルにご参加いただき、しっかりと準備をした上で本番に臨めるのはオンライン形式ならではです。全国各地で先進的な取り組みをされている自治体の方に、移動のご負担なくお話を伺えるこの方法は、コロナ禍から回復しても継続する価値があるでしょう。

企業による機器展示を分かりやすく

各企業による機器展示は、メインセッションとは別に企業ごとの仮想展示ブースをZoomミーティングで準備し、参加者の方にはそちらに入っていただいてマンツーマンに近い形で展示物の説明を受けたり商談を行ったりすることができるようにしました。製品を見るだけではなく、Zoomの機能を用いて資料を共有しながら説明を聞くことができるのも利点です。
各企業の機器展示のZoomミーティングには後述するポータルサイトに設置のリンクをクリックして入室する仕掛けでした。機器展示に興味をお持ちいただくために、講演開始前、休憩(中休み)、講演終了後の都合3回、メインセッションの松村事務局長から各企業へZoom中継をし、展示物を紹介する時間を設けました。
メインセッションで画面をはめ込むことにより、参加者は特に意識することなく各企業の展示内容を知ることができました。今回、1回目は4社、2回目は3社と出展企業数を限定したため、より詳しく機器を紹介することかでき、参加者、出展企業の双方からご好評をいただきました。

 

《メインセッションから各機器展示ブースを紹介するシーン》

 

一方、機器展示のZoomは完全なクローズドにはならない点についてご指摘をいただきました。また、メインセッションと機器展示の2つのZoomを使い分ける点はやや煩雑であり、何らかの改善が必要と考えます。ニューノーマルが進む中、オンライン開催がメリットとなる方策を検討してまいります。

セミナーポータルサイトを設置

 

《ポータルサイトトップページ》

 

セミナーで重要な機能を果たしたのがポータルサイトです。メインセッション、機器展示の各Zoomの入口となるポータルサイトのURLを申込者のみにメール通知しました。また、当日はポータルサイト上であらためて参加登録を行っていただくことで表示が切り替わり、各Zoomや講演資料のダウンロードが行えるようにしました。
これにより、ポータルサイトにアクセスさえすれば、すぐにメインセッションや機器展示に参加できるようになりました。仮にZoomを閉じてしまっても、ポータルサイト上で簡単に互いを行き来することができました。
これらの機能は前回同様ですが、今回はデザイン面の改善を行いました。前回は縦長のデザインであり、機器展示に参加するには画面のスクロールが必要でしたが、今回はメインセッションと機器展示の入口を横長にレイアウトし、スクロールすることなくリンクをクリックすることができるようにしました。小さな改善ですが、利便性の向上に繋がっていれば幸いです。
ポータルサイトはセミナー終了後も機能しています。現在、ポータルサイトの表示を切り替え、当日の資料を引き続きダウンロードできるだけではなく、講演動画を埋め込んで視聴できるようにしています。セミナー当日の参加がかなわなかったり、もう一度講演を見返したりしたいという場合は、当日と同じURLにアクセスいただければ講演動画をご覧になれます。一部の動画は期間限定の公開ですので、ご興味をお持ちいただけましたら早めにアクセスすることをお勧めします。

今回のセミナーにおいて、開催にあたりご協力いただきました講演者の皆様、運営スタッフ、撮影・配信スタッフ、展示企業の皆様、集客にご協力頂きました会員企業の皆様に心より感謝を申し上げます。ご参加のみなさまからも大変貴重なご感想、ご意見を多数賜っております。引き続きご指導、ご助言のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 


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