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技術情報
これぞ5G時代の電話機!

企画・運用委員会 松村直哉

月曜9時からのテレビドラマで以前から気になっていたシーンがありました。人差し指の先を耳の付け根あたりに押し当てて、まるでその手が携帯電話か無線機のように捜査チーム全体で会話するものです。とても、違和感があったので、早々に調べてみることにしました。

空想の世界のものかと思っていましたが、技術としては骨伝導を使っており、今後、新しいデバイスの一つとなる可能性があると実感しました。

まず、最初にご紹介するのはORIIです。

https://jp.orii.io/products/orii

この写真にあるように人差し指にリング状のデバイスをはめて耳に指の先端をあてます。相手の音声を振動に変換することで、人差し指を伝わった振動が音となって聞くことができます。指のあてかたは、「耳の穴の外側にある柔らかい部分(耳珠)を優しく押して、耳の穴をふさぐことです。みなさん耳の形が少しずつ違うので、一番フィットする位置を探してみてください。」とHPに記載されています。

その他、着信時の振動パターンによって4種類までの種別(Line、音声着信、FaceBookなど)が識別できたり、音声アシストにより簡単なメッセージの返信もできるようです。

二つ目にご紹介するのはSIGNLです。

https://nge.jp/2016/09/15/post-134821

Sgnl(シグナル)は、サムスン電子の社内ベンチャープログラムであるC-lab(Creative Laboratory)を通じた最初のスピンオフ企業であるInnomdle研究所が提供しているスマートウォッチバンドです。

こちらも骨伝導の技術を利用しており、バンドタイプため、SAMSUNG Gear、Apple Watch等のスマートウォッチ、普段お使いの 腕時計のバンドとして利用することができるため、時計本体はお好みのものを使えるというメリットがあります。

これらのデバイスは来るべき5Gの世界になると、必須の音声デバイスになるのではないかと思っています。5Gになると高画質の動画伝送が主流となり、TV会議や動画を見ながらのコミュニケーションというシーンが多くなってくると思います。この時に、片手で簡単に電話できる今回ご紹介したデバイスは新たな利用シーンを創り出してくれるものと思います。

また、mmWaveにて通信する場合は人体の影響(頭部が電波を通さないので)が大きくなるため、これまでのように耳にスマホを当てて通話するシーンも少なくなってくるのではと思います。

スマホの画面を離して見ながら、人差し指を受話器代わりに通話、というのが新しい5G時代のスタイルになるかも知れません。


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