目次ページへ

海外情報
米国「プライベートLTE/5G」市場は5年で3倍の100億ドルに

岩本賢二

米国の市場調査会社Mobile Expertsが120ページに及ぶ「プライベートLTEと5G 2020」というレポートをリリースしました。このレポートには2020年から2025年までの、プライベートワイヤレス市場としてWi-Fi、WirelessHART、プライベートLTE/5Gが調査され、さらにそれが利用される分野として石油・ガス、製造、鉱業、運輸、政府、公共事業などについて考察されています。詳細は有料のレポートとなっていますが、一部公表されています。

石油・天然ガス、鉱業、公益事業、政府、製造業などの様々な産業においてプライベートワイヤレスネットワークへの新規・更新の投資が行われています。いまや携帯電話のエコシステムはコンシューマ向けの携帯ブロードバンド市場を超えて拡大しており、多くの産業でプライベートLTE/5Gの採用が増えています。

現在米国ではCBRSやCバンドの周波数帯や産業用に拡張されたバンドなどを利用してプライベートLTE/5Gソリューションが導入されています。こういったソリューションはパッケージ化され「サービスとして」利用することが可能となったため、さらに採用が容易になっているそうです。

この報告書によれば、プライベートLTE/5Gの市場普及率は業界によって偏りがあるそうです。主に公共安全市場、鉄道、港湾などで導入が盛んだということですが、その動機としては広いカバレージが挙げられます。さらに近年ではこのプライベートLTE/5Gが製造業や鉱業も採用を始めたため、今後5年間で驚くべき成長を遂げると予測されています。

プライベートLTE/5Gの市場予測

なんとこの報告書では、プライベートLTE/5G市場は2025年には100億ドル(1兆円以上)に成長すると予想されています。

日本は米国の1/10と見積もっても1000億円市場があるということになります。しかしそのためには最適な周波数の割り当てや、プライベートネットワーク向けの管理システムなどが必要です。そのため、米国の市場予測はそのまま日本で適用できるわけではありません。現在日本でブームのローカル5Gはそれほどの成長が見込めるかどうか不明です。

参照:

https://www.mobile-experts.net/Home/Report/2156


目次ページへ

■Wi-Biz通信(メールマガジン)の登録はこちら