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趣味と仕事
サッカーで学んだ「水を運ぶ人」

ソフトバンク 加藤一寛

私の趣味はサッカー観戦です。私自身も長い間プレーしていましたが、いまはすっかり観戦専門で、Jリーグを中心にせっせとスタジアムに通っています。

今回メルマガ執筆の機会を頂きましたので、サッカーから学んだ事例をご紹介させて頂きます。

サッカー元日本代表監督であったイビチャ・オシム氏は、とある選手を「水を運ぶ人」と呼び、絶大な信頼を寄せて自身が監督を務める代表チームに招集していました。

「華々しくゴールを決めるストライカー」や「思いもよらないプレーで観客を魅了するファンタジスタ」といった脚光を浴びる選手がいる一方、「水を運ぶ人」は黒子に徹し、ストライカーやファンタジスタ、ひいてはチームとして最良の結果が得られるように、裏方とも言える仕事を黙々と、かつ確実にこなしていきます。水を運ぶ人がいないと、水を飲む(=ゴールを決める・試合に勝つ)事はできないんですね。

仕事をする上でも、頭の回転が早く、プレゼンも上手で、周りの人を魅了しながらどんどん仕事を進められる方がいらっしゃいます。もちろん黒子的な役割も含めすべてこなせる方もいらっしゃるのですが、物事が上手く進む時には、往々にしてこの「水を運ぶ人」が力を発揮してくれています。

私自身、組織をマネジメントする立場になり、改めて水を運ぶ人の大切さを感じています。もちろんゴールを決める人は必要です。ただ、水を運べる人が多く所属する組織であれば、どんな困難も乗り越えていけるのではないでしょうか。

仕事やサッカーに限らず、他のスポーツでも普段の生活でも構いません。皆さんも「水を運ぶ人」を探してみませんか。スポーツ観戦の新たな楽しみや、思いもよらなかった人の新しい魅力が発見できるかもしれません。


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