趣味と仕事
無料学習塾のボランティア、子どもたちの笑顔とともに

NTT-BP 吉原崇之

自慢ではありませんが(実はちょっと自慢ですが)、始めて8年目に突入している無料学習塾のボランティアがあります。ささやかな社会貢献として、今回はその紹介させて下さい。

子どもの貧困

今でこそ、「貧困(子どもの貧困、貧困の連鎖etc.)」は社会問題として認知され、今回の衆院選でも消費増税の使い道を若い世代の教育にもと、使途の見直しが争点の1つとまでなってきました。

このような動きに先駆けること8年。平成21年から活動しているのが私の所属する西東京市のNPO法人です。その活動はズバリ小中学生への無料学習塾です。経済的な事情から塾に通えない子どもたちに無料で勉強を教えています。

私も毎年5、6名の生徒を受け持ちますが、今年も2名の生徒がシングルマザーの家庭であり、この問題がどこにでも、誰にでも起こり得る問題であることを実感させられます。

塾の特徴

塾の概要は、小5、小6は算数・国語を、中学生は数学・英語を受講できます。

平成21年12月に生徒23名、指導者9名でスタートし、一時期生徒75名を数えるまでになりましたが、現在は生徒39名 指導者20名という規模となっています。

平日(火~木)は夕方、土曜日は午前中9時~12時、市の施設の一角をお借りして授業を行っています。
私は土曜日を担当していますが、土曜日は学校行事や部活とのバッティングが多く、思うように授業時間が確保できないため、日曜日の朝8時30分からファミレスで補習をしています。

指導者は交通費(1回あたり往復のバス代400円)のみのボランティアで、その交通費すら返納する方もおられます。また運営者に至っては交通費も無しの完全なボランティア組織です。
皆さん現役を引退されているため、私が最若手という実に円熟した組織です。

経済的な理由以外に、生徒たちに求められる入会のためのもう1つの条件は、やる気があることです。が、やる気があるのは親ばかり。
勉強に加え挨拶や時間を守ることなど、基本的な人間力を身につけるべく指導をしていますが、子どもたちはあくまでマイペース。ただその屈託のなさには、正直ほっとさせられます。

先生も努力努力

立上げ当初は指導内容などは個々の指導者任せになっておりましたが、その後指導者間の情報交換や、統一教材での夏期講習会の実施、さらには外部講師を招聘して学習指導要領で言うところの目指すべき教育の在り方(「アクティブラーニング」から『主体的・対話的で深い学び』へ)の勉強会など、徐々にではありますが指導内容のレベルアップの模索も始めています。

指導者を支援する取り組みの効果は勿論ですが、日々の指導への最大のモチベーションは子どもたちの笑顔であることは疑う余地もありません。嬉しいことに、今までの生徒の皆さんはみな無事に都立高校に進学を果たしてくれているようです。

ここを巣立った生徒たちが、将来一人前になってくれることを勝手に思い描きつつ、今日も子どもたちと問題に取り組んでいます。

皆様のご支援を

今年度は「こどもの未来応援基金(内閣府)」という助成金を頂くことができましたが、生徒からは1円も徴収していないため、運営資金は全て寄付で賄われております。

このメルマガをお読み頂き少しでもご興味をお持ち頂いた方がいらっしゃれば、是非ホームページを覗きにきてください。みな様のご支援を心よりお待ちしております。
http://www.terakoya-nt.org/index.php
(営利目的ではないので、若干PRをさせて頂きました。お許し下さい。)

授業風景


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