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趣味と仕事
大相撲とお仕事と私

エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社
山口 由香

実質、大関 貴景勝の綱取りがかかっていた十一月場所も、大関 霧島の優勝に幕を閉じた2023年ラストの大相撲。皆さんはどんな感想をお持ちですか? さて、今回は“にわかスー女”が独自の視点で相撲を語ってみたいと思います。

 

 

相撲との出会い

多くのご家庭がそうだったのではないかと思いますが、かくいう私の家も、幼い頃夕方になると祖父がテレビをつけ観ていたのが相撲でした。タラタラした進行で、どの取り組みも画的には代り映えのない番組を子どもの私が面白いと思うことはなく、祖父がトイレに立った隙にチャンネルを変えるような位置づけでした。
そんな私が数十年の時を経て、もうかれこれ7年近く毎場所欠かさず相撲観戦するようになったのは、社会人となり北海道から東京に出てきたことがきっかけでした。23歳で異動により東京へ来て慣れない土地・環境や仕事に忙殺され、気づくともう30歳を超えていました。バリキャリならまだしも、そうも仕事はできないし、そのうえ趣味もない。これほどつまらない人間のまま、どんどん時間を消化するのってどうなんだ? と、一念発起し、“東京にいないとできないこと”を片っ端から経験しよう! と考えました。
「新幹線に乗る」なんてことから、寄席、歌舞伎、宝塚の鑑賞などなど……いろんなチャレンジの中のひとつが「相撲」でした。

こんな破格なテーマパークはない

まず、驚いたのは、相撲の取り組みは新弟子さんからはじまり早朝からあります。そのため8時に開場するんです。テレビ中継のある十両は15時頃からですので「夕方のスポーツ」との馴染みがありますが、まったく違います。コロナ禍のときは13時からしか入れなかったのですが、今は戻っているのがありがたい限りです。チケットはさまざまな種類がありますが、一番安いもので2,500円(コロナ前は2,000円)の席があります。朝早くから18時まで楽しむことができてこの価格って、何をやるにもお金のかかる東京ではパラダイスと言えるのではないでしょうか。

 

イベントによってこんな写真が撮れることも

 

相撲がご縁でさまざまな出会いも

とはいえ、そんな早朝から行っても、にわかスー女の浅い知識では、楽しむにも限界があります。だって有名な力士が出てくるのは15時あたりからですし。はじめのうちは、「わぁー両国国技館だ!」「わわわ!力士って電車で移動する人もいるんだ!」「力士のパネルと一緒に撮れるー」「鬢付け油の匂いだー!」「ちゃんこも焼き鳥もおいしー!」「呼び出しさんの背中も広告だー!」なんて何にも驚きと感動を持っていても、いずれ限界はきます。
そんな私にさまざまな相撲観戦の楽しみ方を教えてくださったのは、他でもない観戦にいらしているまったく知らないおじさまたちでした。相撲を知りたい! という気持ちがあれば、観戦にいらしているお父さんたちはとても丁寧にお話くださるのです。
例えば、力士の入り待ちのスケジュールをほぼ正確にリサーチしているタイムキーパーのお父さん。自分が声をかけたい力士がどのあたりで来るかがわかるので逆算してその他の予定が組めます。次に素晴らしい声をお持ちの呼び出しのお父さん。このお父さんの近くにいれば、どんな人混みでもかなりの高確率で力士がこちらを向いてくれます。この特典ほんとに嬉しくないですか? また、まだしこ名も苗字で、髷も結えないような若手力士の情報もたくさん教えていただきました。さらに、マイ脚立を持参され、めちゃ上手に写真を撮っているカメラのお父さん。なかなかうまく撮影できない私たちスー女にもデータをくださったり。もちろん自分の力で撮影した画像も思い出ですが、きれいな写真もいただけるのはほんとにありがたい。また、ファインダーを通して力士を観察されているからなのか、こまかな力士の変化もタイムリーに教えていただきました。そんなさまざまな人との出会いや情報交換を経て、今の私が一番ハマっているのは、過去の取り組みの勝率や入門時年齢と出世の相関、学年別の入門者数や入門年齢と世相のつながりなど、データをもとに分析結果や考察を話し合う勉強会だったりもします。

 

人気キャラにもこ~んな相関図が

 

自分の仕事と相撲

さて、日常の私は、Wi-Fiを主とした無線を生業とする会社で広報業務をしています。なので、やはり気になるのはプロモーションとWi-Fi環境だったりします。相撲にはさまざまなプロモーション媒体があるのですが、一番有名なのは懸賞旗ですよね。デザイン、アナウンスコピー、出稿する取り組みの選び方。さまざまな企業様の特色がわかります。私の会社のグループでも出してた時代もありましたが、言いにくいですがそんなにセンスが無いなと感じました(関係者が見ていませんように)。信念を貫いている? とも言えるのかも知れませんが、観にいらっしゃっているお客さまのデモグラを一切無視している残念感をもったと同時に、広告を検討する際に情報を届けたい先のペルソナ設定は非常に重要であることを体感しました。場内から「わぁwww」って笑顔とともに声がでることが多かったのは、高須クリニックさんと永谷園さんの印象でした。
また、無線環境においては、両国国技館をはじめ各地で開催される場所のどこにおいても、残念ながら、お客さま数が増えるお昼過ぎから通信の輻輳がはじまります。ネットができない、LINEができないだけでなく、電話もしづらい状態になってしまいます。まだまだ相撲観戦者の多くは高齢者が多いため、この状態には結構問題意識を持っています。なかなかハードルは高いのですが、多少なりとも無線に触れた仕事をしている者として、貢献できないかを模索しています。

おわりに

最後は問題意識、なんてちょっとマジメな話もしちゃったのですが、皆さんいかがでしたでしょうか。
相撲の見方は十人十色。例えば鉄道ヲタクにも、乗り鉄もいれば撮り鉄もいる、それと同じです。育てる系がお好きな方でしたら、駆け出しの頃から応援することで、将来そんな彼が横綱になったら……それはいわば地下アイドル時代からの“推し”がNHK紅白歌合戦に出場するに匹敵、いやそれ以上の喜びで沼にハマっちゃうかもしれませんね!

皆さんも大相撲観戦に行かれてみてはいかがでしょうか。


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