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技術情報
Wi-Fi6Eは「ニューノーマル」の旗印に

企画・運用委員会 松村直哉

北米のFCC(連邦通信委員会)では、COVID-19パンデミックの間、全国の家庭でWi-Fiが大きな役割を果たしていることに注目し、2020年4月に6GHz帯の1200MHz幅をアンライセンスで利用することを全会一致で決議しました。また、このバンドは5Gをこれまで以上に補完するであろうと述べています。1200MHzの帯域幅はローパワーによる屋内での利用と、屋外ではAFC(Automated Frequency Coordination)システムにより既存サービスとの干渉を抑制するようです。

この新しく割り当てられるバンドはWi-Fi6の拡張の意味合いを持たせるため、Wi-Fi AllianceによってWi-Fi 6Eという名称がつけられました。詳細は以下の関連記事を参照下さい。

「FCC votes to make 1,200 MHz at 6 GHz available for unlicensed」

https://www.fiercewireless.com/regulatory/fcc-votes-to-make-1-200-mhz-at-6-ghz-available-for-unlicensed

1200MHzと一言でいってもピンと来ないため、Webを調べたところ別の記事にQualcommより引用されたわかりやすい図がありました。2.4GHzと5GHzさらに今回、決議された6GHz帯を並べて図に表したものです。

「Qualcomm unveils Wi-Fi 6E portfolio to take advantage of 6 GHz」

https://www.fiercewireless.com/devices/qualcomm-unveils-wi-fi-6e-portfolio-to-take-advantage-6-ghz

この図から見てわかるように2.4GHz帯は20MHz幅の場合、3チャネル(1、6、11チャネル)、5GHz帯はW52、W53を合わせて8チャネル、W56は144chが追加されたことで12チャネル、従って5GHz帯の合計は20チャネルとなります。

一方、6GHz帯はなんと、60チャネル程度を確保することが可能となっています。2.4GHz帯の約30倍、5GHz帯の約3倍の帯域を利用することができるわけです。

手軽に利用できるアンライセンスバンドのWi-Fi6Eにより屋内で超高速通信が実現でき密を避けて、自宅のリビングからバーチャルの買いものをしたり、ライブに参加したり、更にニューノーマルな世界が近づくこと間違いなしです。

オンラインの飲み会の次に来るのはHMDを使ったほぼリアル飲み会ではないでしょうか?


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