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Wi-Biz報告
平成30年7月豪雨における公衆無線LANサービスの無料開放について

無線LANビジネス推進連絡会 企画・運用委員会
事務局

まずはじめに、このたびの平成30年7月豪雨により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

今回、甚大な被害をもたらした平成30年7月豪雨の被災地における、無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)会員企業による「00000JAPAN」等公衆無線LANサービスの無料開放に関する取り組みについて報告します。

今回の災害では、会員企業である6社が、各社が提供している公衆無線LANサービスの無料開放を行っています。また、3社は避難所へ仮設のアクセスポイントを設置し、被災者への通信手段を提供しました。

「00000JAPAN」による会員企業の公衆無線LANサービス開放

会員企業 対応開始時期 対応内容
NTTドコモ 7月7日より順次 ・岡山県、広島県、愛媛県全域で、ドコモWi-Fiを「00000JAPAN」により開放
・45避難所に仮設AP設置(7月13日 9:30時点)
ソフトバンク 7月7日より順次 ・岡山県、広島県、愛媛県全域で、ソフトバンクWi-Fiスポットを「00000JAPAN」により開放
・14避難所に仮設AP設置(7月11日 19:00時点)
KDDI
ワイヤ・アンド・ワイヤレス
7月7日より順次 ・岡山県、広島県、愛媛県全域で、au Wi-Fi SPOTを「00000JAPAN」により開放
・50避難所に仮設AP設置(7月11日 20:30現在)

固有のフリーSSIDによる会員企業の公衆無線LANサービス開放

会員企業 対応開始時期 対応内容
NTTブロードバンドプラットフォーム 7月6日より順次 ・Hyogo_Free_Wi-Fi、Fukuoka_City_Wi-Fi等兵庫県・福岡県・岡山県等の公衆無線LANを開放
NTT西日本 7月6日より順次 ・福岡県、長崎県、佐賀県、広島県、岡山県、鳥取県、兵庫県、高知県、愛媛県、岐阜県のDoSPOT等を開放

セキュリティに関する周知

「00000JAPAN」等公衆無線LANサービスの無料開放においては、大規模災害や深刻な災害等の緊急時に、被災地で誰でも使えるという利便性を確保するため、通信の暗号化等セキュリティへの対応は行っていません。そのため、利用については、緊急時の安否確認や情報収集にとどめるとともに、やむを得ずIDやパスワード等個人情報の入力、金融系のサービス等他の用途でご利用の場合は、HTTPSやVPN等自らセキュリティ対策を行って頂く必要があります。

今回、本件に関して、7月9日に内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)より、Twitter上で注意喚起が出されました。「00000JAPAN」等緊急時に無料開放された公衆無線LANサービスは、普段公衆無線LANサービスをご利用していない方も利用することから、Wi-Bizとしてもホームページに「00000JAPANご利用上の注意点」を翌7月10日に掲載しました。
また、「00000JAPAN」提供事業者各社も、避難所にポスターの掲示等を行い、対応を図ることとしております。

おわりに

本記事掲載時点(2018年7月17日)では、被災地における復旧作業が続いており、各社も被災地における通信環境の確保に向け、取り組みを継続しています。

当連絡会では、今後とも災害時の「00000JAPAN」等公衆無線LANサービスの無料開放について、普及・啓蒙に取り組んで参ります。


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