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でんぱ組.inc コスモツアーで「00000JAPAN」広報活動

中島 霧流斎

「00000JAPAN(ファイブ ゼロ ジャパン)」を初めて耳にする方もいらっしゃるかと思いますので、まず簡単に説明をさせていただきます。

00000JAPANはWi-FiのSSID(ネットワーク名)です。平常時は、携帯電話各社の契約者でなければその携帯電話会社のWi-Fiサービスを利用することはできませんが、地震や豪雨などの大規模災害時には携帯電話各社及びWi-Fiサービス提供事業者が無料で開放を行い、SSIDを「00000JAPN」に統一し、最初に0(ゼロ)を並べることによって、検索時に一番上に表示するものです。

2016年からでんぱ組.incと提携

無線LANビジネス推進連絡会は、2014年以来、共通仕様の策定、ガイドラインの整備を行い、その普及活動を行って参りました。

そして、その一環として、2016年からは、アイドルグループ「でんぱ組.inc」と提携して広報活動を行っています。
日本は災害が多く、いつ自分が災害に遭遇するかはわかりません。先般発生した大阪北部地震では朝8時頃ということもあり、通勤・通学中に遭遇した方も多いのではないでしょうか。
テレビやラジオといった媒体が近くにあれば状況をすぐに把握できますが、なければ頼りになるのはスマートフォンなどのモバイル端末です。

もしその時、スマートフォンに速度規制がかかっていた場合はどうなるでしょうか。追加の料金を支払えば速度規制を解除することができますが、その先、長期の避難所生活となった場合は、何度、課金すればいいのかという状況が生まれてくるかも分かりません。その時に役立つのが無線LAN(Wi-Fi)です。

しかし、近くにあるWi-Fiスポットが自分の使っている携帯電話会社以外の場合、接続はできません。そのような問題を解決するために、各携帯電話会社は普段ライバル同士ですが、有事の際、00000JAPANの取り組みにより協力し合い、どんな方にも通信網が確保できるようにします。

コンサートツアーで00000JAPANを訴求

2016年から、この00000JAPANの広報活動に協力していただいているのが、「でんぱ組.inc」です。

6月23日(土)、でんぱ組.incは「惑星探査(ツアーコンセプト)」のため、TDCHという惑星にいました。※TDCH(東京ドームシティホール)

 

彼女達の惑星探査の旅は終盤を迎えており、TDCHを含め残り3惑星。
雨が降る中、Wi-Bizメンバーも00000JAPANの広報活動を行うため、惑星TDCHに到着。

物販ブースの横で00000JAPANを実際に開放し、ファンの方に体験してもらい、いざというときに少しでも多くの方に利用してもらうのが狙いです。

さらに、盛り上げるため、Twitterでハッシュタグ「#でんぱ00000JAPANで大阪応援」でツイートをすると、ブースに設置されたデジタルサイネージにツイートが表示される仕組みや、00000JAPANに接続をしていただいたファンの方の中から抽選で、サイン入りグッズが当たるキャンペーンも行いました。

キャンペーンでは、昨年末の大阪城ホールで行った同キャンペーン時に当選された方が、また当選されるという奇跡も。

 

実際Wi-Bizは受け入れられているのか。00000JAPANは認知されているのか心配でした。当日の広報活動を通じて、まだ一般的に00000JAPANが十分浸透しきれていないように感じました。Wi-Bizと接点があるでんぱ組.incのファン以外であれば、さらに認知率は低いのではと推察されます。

また、何のために必要なのか、接続する方法はどうするのかなどについても、引き続き周知していくことが必要であると感じました。

でんぱ組.incの惑星探査については、さすがでんぱ組.incと思わせるような充実した内容で、セットリストを見ても、こんなに多くの曲を歌っていたのか!と思わせるくらい、時間があっという間に過ぎていきました。
Wi-Bizは7月1日(日)。最後の惑星である、ヤナゴ(名古屋)も共に探索。その後は我々も未知との遭遇があるかもしれません。

先月の大阪北部地震。今月の西日本を中心とした豪雨など、今まさに00000JAPANが必要とされています。

各携帯電話会社の協力により現地では開放されましたが、大々的に周知される災害時伝言ダイヤルなどと違い、その開放状況を知るには各社のホームページを見るなどをしなければなりません。

自分の状況を知らせる安否システムや、被害などの情報を知るためのコンテンツは充実しています。しかし、それらを使うためには通信網が必要であり、使えないと意味をなしません。少しでも多くの人の助けとなるために必要とされている00000JAPAN。誰もが知っている、そんな通信手段となるよう、私たちの任務は重要です。


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