イベント報告
Wi-Bizセミナー
「2020年オリンピック・パラリンピックに向けたWi-Fi普及拡大への取り組み」
アイランド・シックス・キャピタル・アンド・ディベロップメント 芝川 晃一

4月12日、Wi-Bizセミナー「2020年オリンピック・パラリンピックに向けたWi-Fi普及拡大への取り組み」を東京代々木SYDホールで開催しました。

まず、小林会長から、2020年に向けたWi-Fiの必要性と、それに対するWi-Bizの今後の取り組みについて挨拶を行いました。

基調講演に自民党菅原実施本部幹事長

基調講演に、自民党 東京オリンピック・パラリンピック実施本部幹事長 菅原一秀氏が立ち、2020オリンピック・パラリンピックに向けた課題について語りました。

なかでも通信環境について、選手に最高のコンディションで競技に臨んでもらうためには自国にいるのと同等の環境を提供することが大切であること、また訪日外国人が2400万人を超える中、各旅行者に日本における“観光大使”として情報発信してもらう必要があり、そのために無線LAN環境づくりは重要であるという提起が行われました。

開催地の東京都だけでなく、選手を受入れるホストタウンとなる186自治体も含めて考える必要があると指摘されました。

リオオリンピックへ視察した経験から、Wi-Fi普及のポイントは3つあり、①アクセスポイントの整備、②どこにあるのか目で周知できること ③利用手続きの簡素化 が重要課題であるとの具体的な指摘を頂きました。

総務省、加藤地域通信振興課長が講演

総務省における地方公共団体への無線LAN環境整備に対する支援の取り組みについて、総務省情報流通行政局地域通信振興課長 加藤主税氏にお話頂きました。

防災・防災に資するWi-Fi整備について、全国3万か所の拠点を平成31年度までに整備する目標であり、現在47%の進捗率であること、電波利用料を活用した従来の10倍に当たる31.9億円の補助金枠を用意し、普及が進みにくい条件不利地域に対し整備を進めていることなどのお話がありました。

目標を前倒しで自治体への働きかけを行っているというご指摘もあり、総務省として数値と具体的実現時期を掲げて積極的に整備を進めているという姿勢が示されました。

*総務省 地方公共団体によるWi-Fi環境整備について
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/local_support/kyouzinkasinsei.html

総務省、三田データ通信課長が講演

総務省総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課長 三田一博氏は、講演の冒頭、Wi-Bizの熊本地震での00000Japanの提供活動について、感謝の言葉を述べられました。

利用手続きの簡素化についての取り組みとして、『無料公衆無線LAN整備促進協議会』の活動と、民間各社の認証連携の状況についてお話し頂きました。
共通技術仕様を策定から始まり、KANSAI Free Wi-Fiをはじめ全国16か所での実証実験を経て、平成28年9月に一般社団法人 無線LAN認証管理機構(略称 Wi-Cert)を設立、翌月10月に認証連携基盤を提供開始されています。
接続アプリにAPI(Application Programming Interface)を組み込むことで認証連携を実現し、移動先で再度認証を行うことなくスムーズに使用することが可能になる仕組みを提供していると明らかにしました。
*Webサイト参照 Wi-Cert http://www.wlan-authmng.or.jp/

観光庁、原田参事官が講演

日本の観光の現状と課題について、観光庁 参事官 原田修吾 氏からグラフを示しながら具体的にご説明を頂きました。

2013年には1000万人を超えたところだった外国人旅行者が、2016年には2400万人を超える伸びを見せていることは、数字で衝撃的に示されました。人数では中国・韓国・台湾・香港などアジア圏からの旅行者が大多数を占めていますが、欧米なども伸び率では堅調で、一人当たりの旅行消費額は2016年で155,896円/人、消費総額で3兆7476億円に上るとのことです。

国内旅行消費総額24.8兆円に対してはまだまだ少ないですが、これからの伸びしろを考えると重要な産業になり得ます。2020年には4000万人が目標として掲げられており、そのためには滞在中の通信環境の整備は重要です。
Wi-Fi環境については2年前の調査で46.6%が困ったこととして挙げていましたが、最近の調査では28.9%と大幅に改善しているものの、鉄道車両内で使えないことを挙げる人が24.7%いるなど、まだまだ改善が必要と指摘されました。

東京都産業労働局、三角受入環境担当課長が講演

急増する外国人旅行者に対しての東京都の受入環境整備について、東京都 産業労働局観光部受入環境担当課長が講演を行いました。

六本木・銀座・上野・浅草・新宿・お台場などの観光重要拠点に対し、①観光案内所②観光案内ボランティア(3000人)③観光案内標識(600基)④観光案内デジタルサイネージ(100基)⑤無料Wi-Fi(700カ所) の整備を進めているとのことです。

これからは旅行者にリピーターになってもらうことが重要で、そのため滞在中の満足度を上げていく必要があり、Wi-Fi満足度についても現在76.7%と比較的良好ではあるものの100%にしていきたいとのお話がありました。

都としては民間の整備が行われない、博物館・美術館等の観光施設、観光案内所、路上、公園に整備を進めていく方針です。
Free Wi-Fi & TOKYO(http://www.wifi-tokyo.jp/ja/)の提供を行っており、都立施設70カ所への整備や、人が集まる路上の観光案内標識や観光案内デジタルサイネージに組み合わせたり、はたまた近隣ビルから電波を照射したり、民間サービスとの認証連携による提携を行ったりと、様々な工夫をして整備を行っていると報告されました。