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Appleと日本、iPhone7でますます近づく

新技術導入促進委員会 松村副委員長

iPhone7/7plusが発売になりました。今回のスペック変更は何を意味するのか、その特徴と日本とのビジネスの関係について、考えてみました。

iPhone7が9月16日発売開始されました。Wi-Fiについては残念ながら802.11ac WAVE2であるMU-MIMOの搭載は見送られたようです。一方、最新機種のWi-FiAPにはこのMU-MIMOは既に搭載されています。ビームフォーミングともよばれ、端末毎に通信パスを形成し、通信速度を向上させるという技術です。
(*この点は、詳しくは8月15日のメルマガの「技術情報 ~Wi-Fi規格徹底解説:11ax~ 下りに加え上りMU-MIMOでさらなる高密度通信が可能に」(*1)を参考としてください。)

最新の標準は採用されませんでしたが、iPhone6sから既にMIMO対応となっており、通信速度が向上しています。iPhoneが新しいWi-Fiスペックに対応することで、合わせて無線APを買い替えるという方も多いようです。そういう私もその一人でiPhone6購入とともにAPを買い替えました。買い替えを検討する上で以前の機種からのスペックを簡単に比較するには以下が参考になります。
http://www.apple.com/jp/iphone/compare/

さて、ジョブスについて書かれた本を何冊か読むと、本人の幾つかの貴重な語録があります。
その中に”Building the Best for Yourself”(*2)(自分のために最高のものを作る)というメッセージがあります。「自分が使いたくて作った、市場調査なんかしていない、自分たちの作れる最高のものを作りたかっただけなんだ」。
また、マッキントシュを完成したときには、「我々の誰もが発売したくないと思った」というくらいの自信作で「他の誰にも使わせたくなかった」といった具合です。

今回、以前から欲しいと思っていたカメラ機能が搭載されています。iPhone7plusでは広角レンズと光学2倍のレンズの2つが搭載となりました。これにより広角写真や2つのカメラによるボカシなどプロ並みの本格的な撮影が可能となりました。私の事務所は横浜ベイサイドにあり散歩がてら写真を撮る身としては非常に魅力ある機能です。

iPhone7/7plusでは日本ユーザの市場ニーズを吸い上げて、スイカや防水機能を取り入れたとありますが、もしかしたら日本人のAppleエンジニアがどうしても使いたい機能が入ったのかも知れません。

Appleの研究開発センターが国内で建設中です、場所は東横線沿線の綱島街道沿いです。2017年の終わりには街びらきになるTsunashima SST(*3)の中にあり、異業種の複数事業者が協業する新しい形の街作りとなっています。2年後に発売されるiPhone8には日本人エンジニアの欲しい機能が満載されるかも知れません。

*1) https://www.wlan-business.org/archives/6254
*2) http://www.dailyquote.eu/steve_jobs/2
*3) http://tsunashimasst.com/JP/


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